SAP S/4HANAへの移行を支援し、短期間かつ低リスクでのコンバージョンを実現。複雑な生産管理業務の移行にも柔軟に対応
SAP認定パートナーであるコベルコシステム株式会社(以下、コベルコシステム)は、約260件のSAPソリューションの導入実績をもとに、「SAP S/4HANA®コンバージョンサービス“K4C”」(以下、K4C)を開発しました。K4Cは、生産管理モジュールを始めとした各種モジュールや自社開発ツールの提供を通じて、効率的かつ低コストによるコンバージョンプロジェクトを実現。ダウンタイムの大幅削減などを可能にし、短期間で移行を完了させます。

製造業における生産管理業務の刷新に向けた移行の課題とは
製造業は、需要の変化や競合サービスの出現、自社の海外進出、M&Aなど、組織内外の状況が変化するごとに形を変えていく必要があります。このような変化の対応のため、生産管理業務においても、SAP ECC6.0 からSAP S/4HANAへの移行により、より綿密なスケジューリングの実現やIoTを含めたフロントシステムとの連携が可能になります。この効果を享受するためには、現行業務への影響を最小限に抑えつつ、短期間での移行が必要となりますが、自社の人材、ノウハウのみでの実現は非常に困難です。 また、自社に適したコンバージョン手法を見極められず、移行に着手できない企業も少なくありません。特に製造業の生産管理については、既存ERP上にある複雑なアドオンが、アセスメントや改修にかかる工数を増加させ、移行期間の長期化とコスト増大を招く恐れがあります。製造業が短期間、かつ低コストでコンバージョンを実施するためには、SAP ERPにおける生産管理モジュールをいかに効率的で、テクニカルコンバージョンできるかがポイントとなります。
それら製造業のニーズやスキルを必要とするテクニカルコンバージョンをも可能とし、様々な企業のSAP S/4HANAへの移行を支援するソリューションとして提供されているのが、コベルコシステムのSAP認定パートナーソリューション(QPPS)である「SAP S/4HANAコンバージョンサービス“K4C”」です。
SAP S/4HANAコンバージョンサービス“K4C”とは?
SAP認定パートナーであるコベルコシステムは、製造業で100年以上の歴史を持つ神戸製鋼の「モノづくりの品質へのこだわり」と、IT業界を牽引してきたIBMが持つ「優れたITノウハウ」を融合させた、時代の最先端を切り開く企業です。本格的なIT経営時代の到来を見据えて、1995年以来、製造業を中心とした約260件の国内外企業のERP導入サポートと、システム構築・運用を手がけ、業務プロセスの最適化に関する豊富なノウハウを蓄積してきました。ERPの導入から運用・活用まで、きめ細かなサービスを提供しており、これらの実績から、2003年以降「SAP AWARD OF EXCELLENCE」において数々の受賞歴があります。コベルコシステムは、導入前の構想策定から導入後の保守運用までをワンストップサービスで提供しています。さらにSAPソリューションの導入のみならず、クラウド、オンプレいずれのインフラ環境の構築もサポートします。
K4Cは、製造業に対するSAP S/4HANA移行に強みを持っています。コベルコシステムの前身である神戸製鋼所時代からの鋳鍛鋼事業や鉄鋼アルミ、溶接、素形材、機械、エンジニアリング、建設機械、電力など、幅広い事業分野において培った知見や技術力を凝縮し、SAP S/4HANAのコンバージョンプロジェクトを方法論化したソリューションだからです。
事実、これまでも売上300億円~3000億円規模の製造業企業のコンバージョンプロジェクトを数々支援してきました。
K4Cにはコンバージョンプロジェクトにおける主要な作業項目が定義・体系化されており、システムの移送やランドスケープ間の同期などの手法が確立されています。そのため、ユーザーは計画策定から実施、評価、テスト、本番稼働までをスムーズかつ安全に進めることができます。K4CはSAP S/4HANAマイグレーションプロジェクトの完遂を短期間で実現し、お客様のDX推進への土台作りに寄与します。

生産管理モジュールへの対応
K4Cの大きな特徴の一つが生産管理モジュールへの対応です。製造業において生産管理は必要不可欠な重要な部分です。例えば、受注生産と見込生産では必要とする機能が全く異なるため、それぞれにカスタマイズされたモジュールを導入しなければなりません。コベルコシステムは、これまでのSAPソリューション導入実績約260件のうち、約7割の企業で生産管理モジュールの移行・導入を行なっており、そのなかで培った知見が移行サービスに活かされています。
このサービスを活用することで、ユーザーはアセスメントや改修にかかる工数を低減しながら、効率的、かつ低コストでコンバージョンを実現できます。これは生産管理モジュールに複雑なアドオンをお持ちの製造業にとって大きなメリットとなります。
また、K4Cでは、生産管理モジュール以外にも、販売管理、在庫・購買管理、財務会計、管理会計のモジュールも備えており、標準のサービスとして提供しています。
自社開発ツールを用いたチェック効率化
コンバージョンプロジェクトでは、原則として、開発機・検証機・本番機といった各ランドスケープのオブジェクトのバージョンが一致していなければなりません。しかし、開発機でのみプログラムを改修し、検証機や本番機には反映されていないというケースが、実は珍しくありません。こうしたバージョンの不一致は手戻りを発生させ、コンバージョンプロジェクトの遅滞や長期化の要因となり、コスト増にも繋がります。
K4Cでは、ランドスケープ間のバージョン一致確認を、標準のサービスとして提供しています。そのため、効率的で安心安全にコンバージョンプロジェクトを進めることが可能です。
バージョン一致確認では、コベルコシステムが独自に開発したツールが使用されます。このツールを活用すれば、複数のオブジェクトの差異を一覧表示でき、クリックするだけでソースコードの不一致部分を確認できるため、何百にも及ぶ全てのプログラムを効率的、かつ抜け漏れなくチェックすることが可能です。さらに、このツールは、本番機での最終チェックにも利用できるため、コンバージョンプロジェクトの短期化やコスト削減に大きく貢献します。

ダウンタイムの最小化
SAP ECC6.0がユニコード化に対応していない場合や、データ量が数TBに及ぶ場合、数日から十数日ほどのダウンタイムが発生することがあります。K4Cでは、チューニングや「最速処理検証オプションサービス*」などのソリューションを組み合わせることで、ダウンタイムの最小化を図っています。これにより、現行業務に可能な限り影響を与えずに、コンバージョンを行うことができます。
*:最速検証オプションサービスの提供は、SAPとBDO(Business DownTimeOperation)サービスをご契約し、かつ、新環境での中間機をユーザーが用意することが前提条件。
このほか、現行システムの評価や新システムへの構想策定をサポートする「振り返りサービス」、現行システムのプロセス診断を行う「プロセスマイニングサービス」、製造業向けSAP ERP導入テンプレート「HI-KORT」などの提供を通じて、ユーザーの「地に足のついた安心安全なプロジェクト」を推進します。

社内の人材や知見のみでSAP S/4HANAへの移行を完了できる企業はごくわずかでしょう。多くの企業は移行サービスを始めとした、パートナーによる支援を受けることになるはずです。そのため、「いかに自社に適した移行サービスを選ぶか」も重要なポイントとなります。
その点で、コベルコシステムのK4Cは、製造業の企業の移行サービスとして最適です。生産管理が重要な製造業にとってK4Cが提供する各種モジュールは、スムーズなコンバージョンプロジェクトを実現するカギとなります。特に、生産管理モジュールについては、他のコンバージョンサービスでは標準のサービスとして提供されていないケースも少なくないため、K4Cを利用する大きなメリットとなるでしょう。
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