最短100日間でBtoB向けのECサイトを構築。BtoB特化型の豊富な機能を活用し、営業やバックオフィスの生産性を最大化へ
SAP認定パートナーであるSAI DIGITAL株式会社(以下、SAI DIGITAL)は、約70件のSAPソリューション開発の経験をもとに、「SAP Commerce Cloud」上にBtoB向けECサイトを構築できるパッケージソリューション「Quick Starter Package for B2B E-Commerce」(以下、QSP)を開発しました。BtoB向けECサイトに特化したコンポーネントを多数備えているQSPは、効率的かつスピーディにECサイトを構築し、最短100日間での導入を可能に。営業やバックオフィスの生産性最大化と共に、平均ROI(投資収益率)307%を実現します。

目次
営業の属人化、海外部門との情報共有などのBtoB企業の課題を解決するには?
製造業や卸売業を始めとしたBtoBのビジネスを展開する企業は、「営業の属人化」という課題を抱えがちです。BtoCに比べて、営業担当者の役割が大きいBtoBのビジネスでは、営業担当者それぞれの提案力や企画力に業績が左右されることが少なくありません。特にコロナ禍以降は、リモートワークの定着により、業務の標準化はさらに難しくなりつつあり、営業の属人化はますます進む傾向にあります。
一方で、海外事業を展開するBtoB企業は、海外部門との情報共有や業務プロセスの統一にも課題を抱えています。言語や通貨、商習慣、デジタル化・ペーパーレス化の進度など、各国ごとに前提となる条件が異なるため、統合的な商品・顧客管理や、業務プロセスの統一を行うことができず、非効率が生まれているケースも少なくないようです。
これら課題の解決には、オンライン上で販売から商品管理、顧客管理、売上管理といった一連の流れを完結させるECプラットフォームの構築が有効です。しかし、プラットフォームの構築には時間がかかるのはもちろん、自社に適した機能を開発しようとすれば、高額なコストがかかります。また、プラットフォームの構築に社内の貴重な人材リソースを投入すれば、他の本来業務が手薄となり、機会損失につながるおそれもあります。
そこで、SAP認定パートナーであるSAI DIGITALは、こうしたBtoB企業の課題を解決するため、100日間でSAP Commerce Cloud上にECサイトを構築できるSAP認定パッケージソリューション(QPPS)「Quick Starter Package for B2B E-Commerce」を開発しました。
最短100日間でECサイトを構築し、ROIを最大化するQSP
日本、ベトナム、シンガポール、香港、タイ、インドの6カ国に拠点を持つ多国籍企業のSAI DIGITALは、国内外で90以上のプロジェクト支援実績を有しています。社員は約200名を擁しており、国内外のメンバーで構成されたスペシャルチームによってお客様の課題解決のためのご提案とアジャイルなDXソリューションを提供しています。日本では要件定義や運用保守を行い、ベトナムでシステム開発をするといった体制をとることで、高機能なソリューションを扱ったパッケージも低コストでの提供を可能としています。またSAI DIGITALは、導入や保守の面では国内外のチームと日本のお客様をつなぐ架け橋として、親密なコミュニケーションを大切にしています。お客様からのヒアリングをもとに、目先の効果だけにとらわれない長期的な目線で、お客様企業の成長や発展のサポートを行っています。お客様の目的達成に対して、忖度のない提案やアドバイスを心掛け、スピーディな対応を実践しています。
SAI DIGITALのSAPソリューションの開発実績は約70件を超えており、その知見を活かして開発されたのが、BtoB向けECソリューションパッケージのQSPです。SAP Commerce Cloudをベースに作られたQSPは、BtoB向けECサイトで頻繁に利用される機能をモジュール化し、コンポーネントとして提供しています。SAP Commerce Cloudの標準機能に加え、商品一覧での個別価格表示や複数配送先選択、分割請求など便利な独自機能を実装しているからこそ、わずか100日間という短期間でのECサイト構築が可能です。パッケージ価格は初期費用が3,150万円~、ライセンスは月額225万円~、運用保守サービスは月額220万円~となっています

特長1:BtoCスタイルの顧客体験を提供
QSPでECサイトを構築することで、顧客に24時間365日、いつでも・どこからでも注文が可能な環境を提供できます。これにより、顧客はBtoB商材をBtoCのECサイト同様のスタイルで購買することが可能になります。こうした購買プロセスの簡略化は、顧客満足度の向上につながるほか、対面での商談や見積り作成などの営業活動を不要にし、業務を大幅に効率化します。
特長2:BtoB向けのECサイトに特化した機能の提供
BtoBのビジネスは、顧客ごとに商品の呼び名や価格が異なったり、契約の締結に複数部署の承認が必要になったりするなど、購買までのフローにさまざまなバリエーションが存在します。そこでQSPでは、顧客自身が決済手段や請求書発行、配送オプションなどを、セルフサービスでカスタマイズできる機能を提供しています。これにより、企業はアカウント管理を効率化することができ、バックオフィス業務の生産性向上が可能です。
特長3:柔軟な注文・コンテンツ管理機能
QSPは、柔軟かつ強固な注文・コンテンツ管理機能を備えており、新商品、オファー、注文状況など、顧客ごとに最適な情報をパーソナライズ化して提供することができます。こうした機能を利用することで、企業は、顧客に常に最新の情報を提供でき、プロモーション効果を引き上げることが可能です。
特長4:顧客データの収集・分析機能
コンテンツの閲覧履歴や滞在時間など、ECサイトのパフォーマンスをリアルタイムで確認できるほか、顧客の詳細な購買情報などを一元管理することが可能になります。これにより、顧客データの収集・分析が可能になり、正確なデータに基づいた意思決定が実現します。
特長5:柔軟な拡張性
QSPで構築したECサイトは、「SAP® S/4 HANA」などのERPや「SAP Service Cloud」、「SAP Sales Cloud」などの他のSAPソリューションとの連携が可能です。そのため、事業の拡大に対応しやすく、全国展開やグローバル展開を目指す企業にとって最適な拡張性を備えています。
そのほか、QSPの導入効果として特筆すべきなのが、スピーディな導入によるROI(投資収益率)の向上です。一般的に、大規模なITシステムの開発プロジェクトにおける投入工数の増加率は33%、予算過剰率は66%と言われています。つまり、開発プロジェクトが長引けば長引くほど、開発にかかる工数と予算は増大することになります。
しかし、QSPはプロジェクトのリスクを最小限に抑えながら、最短100日間でECサイトの開発できるため、システムのROIを最大化*することができます。
可能な限りスピーディにECサイトを構築し、営業活動や海外事業の効率化を通じて、自社の生産性を引き上げたいBtoB企業にとって、QSPは最適なソリューションとなり得るのです。
*:米国の独立系アナリスト・ファームであるフォレスト・リサーチ社の調査によれば、Quick Starter Package for B2B E-Commerceによる平均ROIは307%に達するとされています。

柏木工機の導入事例:受注業務をECサイトでデジタル化し、工数削減により生まれた余力でさらなるサービス向上に取り組む
創業から100年以上の歴史を有し、約100万点の機械工具を取り扱う老舗専門商社の柏木工機株式会社(以下、柏木工機)は、営業の属人化の解消や、海外事業展開の体制構築を目的に、BtoB向けECサイトの構築を検討していました。そうしたなかで、顧客がリアルタイムで商品在庫と価格を確認でき、いつでも・誰でも気軽に注文できる窓口を設けられること、また、顧客側の負担なく、受注業務のデジタル化が図れることを考慮し、2018年にクラウドERPの「SAP Business ByDesign」の導入を決定しました。さらに、ECサイトを構築して受注業務をデジタル化するため、2019年にSAP Commerce Cloudの導入も決定。ECサイトにより受注業務の工数を削減し、顧客満足度向上のための人員を創出することを目的として、企業全体の構造改革に着手しました。
SAP Commerce Cloudの導入ではSAI DIGITALが提供するQSPを採用し、フェーズを4つに分けたアジャイル開発方式で進行。BtoBに特化して開発された独自機能を備えていたこと、一刻も早く顧客企業と情報共有できる環境が必要であったこと、そして、「導入したら終わり」ではないSAI DIGITALの企業理念に合致したことが採用の決め手でした。
スモールスタートで始まった導入プロジェクトは、トライアンドエラーを繰り返しながら顧客へのヒアリングも行い、都度必要な機能を追加して、利用しやすいECサイトを構築していきました。
BtoBのデジタル化の障壁ともなる「顧客企業にもデジタル化へ対応してもらわなければならない」点についてはかなり苦労がありましたが、ECサイトの利便性や、利用することで業務が効率化できることを訴えながら、ECサイトの浸透を目指して努力を続けているといいます。
ECサイトの導入により、電話やFAXを使った既存の受注業務については従来の半分の人数で対応することができるようになりました。人員に余裕ができたことで他部署の業務にも注力することができるようになり、より手厚いサービスの提供と迅速な対応で、顧客満足度を向上できるよう取り組んでいます。
柏木工機にとってQSPによるECサイトの構築は、DX推進の通過点でしかありません。導入して終わりではなく、さらにその先のCXの向上に向けて、販売店と協力しながら試行錯誤を続けています。
DXの必要性が説かれ始めてからしばらくの時間が経ちました。特に、コロナ禍以降は、業務のデジタル化や、社内プロセスのオンライン化に取り組む企業が急増しています。
製造業や卸売業でBtoBビジネスに取り組む企業にとっても、DX推進は急務です。このような企業が抱える「営業の属人化」や「データの一元管理・連携」といった課題は、BtoB-ECサイトなどのデジタルチャネルを活用することで、“誰もがフォローアップできる形”に改善することができます。
スピーディで、お客様の要望に寄り添ったECサイトの構築を実現するSAI DIGITALのQSPは、よりサステナブルなビジネス展開を目指す企業の手助けとなるでしょう。
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