自社の“ものづくりの知見”を活かした製造業への豊富なノウハウで、SAP S/4HANAへのスムーズな移行をサポート
迅速な経営判断のため、「SAP S/4HANA®」などによるデータの集積、リアルタイムな予測や異常の検知が求められています。既存のSAP ERPからの移行には、無駄のない最適なスケジュールの策定と専門的な知識が必要となりますが、富士通株式会社(以下、富士通)が提供する「SAP S/4HANAコンバージョンサービス」を活用し、コンバージョンに必要なスキルと経験豊富な富士通の専任部隊が支援することで導入期間6~7ヶ月での移行を実現します。富士通は自社の“ものづくりの知見”を活かしたサポートで製造業分野の課題解決を支援できます。また、オンプレミス環境だけでなく、AzureやAWSなどのIaaSはもとより、「SAP HANA Enterprise Cloud」や「RISE with SAP」への移行をマルチプラットフォームでサポートします。

目次
企業のDX化を推進し、経営に欠かせないものとなるSAP S/4HANA
変化の激しいビジネス環境のもと、素早い経営判断を行うには社内の様々なデータによって業況を分析する基盤が必要です。例えば顧客への納入が遅延する場合、事前にわかっていれば顧客の信頼を失うこともないでしょう。受注傾向や在庫の推移にあわせて注文ができれば、コストを最適化できます。財務データの異常を検知できるシステムがあれば、事業計画を柔軟に遂行できるはずです。SAP S/4HANAは、AIや機械学習、高度な分析機能など、インテリジェントな技術が組み込まれた最新ERPシステムです。経営に必要な予測や、業務遂行に必要となる予測、顧客体験を向上するための分析を提供します。幅広い業種・業務に対応する機能を備え、設備資産の管理、ファイナンス、生産計画、ワークフロー、研究開発、セールス、サービス、調達・購買、サプライチェーンなど、あらゆるビジネスシナリオのベストプラクティスを利用し、組織全体の迅速かつスマートな意思決定をサポートします。
SAP S/4HANAは革新的なERPですが、従来のSAPソリューションとは異なるアーキテクチャーのため、「SAP ECC6.0」など、従来環境からの移行は、お客様の環境によって千差万別です。
これからDXに挑む多くの中堅中小企業では、ITシステムのモダン化や運用コストの低減を求める一方で、社内のIT担当者不足に課題を抱えています。基幹システムの移行には多大な工数が予測され、またダウンタイムや移行に伴うトラブルなどの懸念もあります。そこでSAP認定パートナーである富士通株式会社(以下、富士通)は、SAP認定パートナーパッケージソリューション(QPPS)「SAP S/4HANAコンバージョンサービス」で、中堅中小企業が抱える課題を解消しながらSAP S/4HANAへの移行を実現するサービスを提供しています。
「ものづくりの知見×SAPの最新ソリューション」で、製造業務領域の課題を解決
総合ITベンダーである富士通は、2011年に「SAP S/4HANA」の国内第一号プロジェクトを担当して以来、グローバルで400件ものSAP S/4HANAシリーズの導入を手掛けてきました。40年以上にわたるSAPとのパートナーシップを経て、2017年にはJSUG(JAPAN SAP USER’S GROUP)のプラチナサポーターとしてSAPユーザーとの連携も強めています。SAP ERPの過去バージョンからの移行に関しても豊富なノウハウを持ち合わせており、SAPの最新ソリューションと富士通が持つ様々な業種についての知識等を融合してお客様の強固な経営基盤の構築や、企業のDX推進に向けた支援を行っています。SAP S/4HANAへの移行に関しては、準備段階から検証、導入、定着化・改善まで、ワンストップなサービスを展開。なかでも、SAP ECC6.0からSAP S/4HANAへ移行するSAP S/4HANAコンバージョンサービスを始め、SAPソリューション以外のシステムと連携する周辺システムへの対応やカスタマイズ、効果測定など、顧客の課題を総合的に解決する「富士通SAPソリューションサービス」も展開しています。
また、富士通は自らが製造業であるノウハウなどをもとにした豊富なリファレンスを持っており、生産・製造業務領域において、長年の経験から得た“ものづくりの知見”と、SAP共創による最新のSAP製造業ソリューションをお客様に提供しています。
「SAP S/4HANAコンバージョンサービス」の概要
オンプレミスとクラウド環境の両方に対応するこのサービスは、要件定義からシステム切り替えまで、SAP S/4HANAへの移行のための主な作業を6~7ヶ月で実現し、標準価格で3,500万円より提供しています。移行に際し、不要なデータやアドオンを削減することで、プロジェクト費用だけではなく、インフラ運用コストを削減します。新たな機能追加やベストプラクティスの導入により従来システムの課題を解決し、財務予測/在庫切れなどのリスク低減や、納期遵守率の向上、決算処理の早期化などワークフローの改善、迅速な経営判断のための予測分析などのメリットをもたらします。

マルチプラットフォーム対応の柔軟な移行を実現
SAP S/4HANAコンバージョンサービスの特長の一つが、富士通の豊富な移行実績と、最新技術への対応です。富士通には過去のSAP ERPを熟知し、度重なる移行検証でノウハウを蓄積し、コンバージョンをサポートする専任部隊が在籍しています。また、SAP ECC6.0のサーバー、OS、データベースに指定はなく、移行先もオンプレミス環境や、Microsoft AzureやAWSなどのIaaSをはじめ、SAP HANA Enterprise Cloud やRISE with SAPへ移行でき、マルチプラットフォームで柔軟な移行が可能です。要件定義以前の構想段階や、移行後の定着・改善の取り組みなどに向けたサービスを組み合わせることで、トータルビジネス環境の最適化を実現できます。要件定義から移行まで一気通貫でサポート
SAP S/4HANAコンバージョンサービスの初期の2ヶ月間では、要件定義や設計が行われます。従来環境の調査からテスト方針、計画立案、実行計画の策定が行われ、影響範囲と変更に要するコストを算出します。次の2ヶ月では、開発環境におけるコンバージョンが行われます。富士通のコンバージョンフェーズではグローバル共通で高品質・低価格な変換を実現する「Conversion Center」を活用します。SAP S/4HANA移行への事前準備として、アプリケーションの事前調整と、移行に必要なパラメータやマスタの設定、不整合の解消を行います。
さらに次の2~3ヶ月で検証環境と本番環境のテストが行われ、システム移行のリハーサルを経て本番切り替えを迎えます。
なお、データウエアハウスであるSAP Business Warehouseを使っている場合は、SAP S/4HANA で動作するSAP BW/4HANAへ移行する必要がありますが、この対応についてもオプションで依頼することが可能です。このほか富士通では、新たなシステム環境下での業務改善のコンサルティングや周辺システムのモダン化も受け付けています。


製造業A社における導入事例:計画通りのSAP S/4HANA移行によりクラウドへのシステム基盤の移行と作業の効率化・高速化を実現
自動車をはじめ各種機械の部品等を製造している製造業A社では、これまで利用していたSAP ECC6.0のサポート期限を迎える状況の中、海外の法律要件対応のための機能追加、データのリアルタイム性による処理の高速化、そしてITコストの削減への取り組みを検討していました。また、所有している海外の複数拠点へ1インスタンスでERPを展開することで、グループ全体のガバナンスも強化したいといった課題も抱えていました。そこで、富士通の豊富なSAP導入・コンバージョン実績や、標準化された作業プロセスなどの信頼感からSAP S/4HANAコンバージョンサービスを依頼し、マネージドクラウド版のSAP HANA Enterprise Cloudへの移行を実施します。
富士通の支援のもと移行を開始したA社は、計画通り10ヶ月で作業を完了。システム基盤をクラウドにしたことで、保守期限切れから解放されたことはもちろん、夜間バッチ処理やオンライン処理の高速化を実現しました。また、標準化されたワークフローとインスタンス統合によってコストも削減出来ているといいます。
富士通のSAP S/4HANAコンバージョンサービスにより、移行前に抱えていた課題の解消と、バッチ処理や処理速度の高速化など副次的な効果を得ることもできました。
富士通は、自らも製造業であるという強みを活かし、かつ長年にわたるSAPパートナーとしての実績から得た知見をもとに、製造業領域で課題を抱える企業を支援します。
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