RISE with SAP S/4HANA Cloudを始めとしたデータ自動連携による多彩なダッシュボードで見える化。意思決定の「リアルタイム化」を実現へ
SAPパートナーである株式会社日立システムズ(以下、日立システムズ)は、20年以上にわたるSAPソリューション導入実績をもとに、RISE with SAP S/4HANA Cloud®等のデータをリアルタイムで可視化・分析できるテンプレートソリューション「Business Analytics Cloud Template」を開発しました。最短2~4ヶ月という短期間で導入、経営のリアルタイム化を実現し、速やかな意思決定を実現します。

目次
業績管理をリアルタイム化し、迅速な意思決定を実現する方法とは?
VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)の時代と呼ばれる昨今、企業経営には迅速な対応、素早い意思決定が求められています。特に、大企業に比べて、資金力や人員で遅れをとる中小企業にとっては、スピード感が組織の明暗を大きく左右します。しかし、迅速な対応を実現するためには、いくつかの壁を乗り越えなければなりません。特に障壁となっているのがデータ収集の問題です。多くの企業は、ERPで管理しているデータをバッチ処理でBIツールに収集し、各種指標を可視化・分析しています。また、BIツールを使ったデータ連携ではなく、Excelなどを用いて、手作業で経営分析を行っている企業も少なくありません。こうした工程は効率性を阻害し、意思決定を遅らせる要因となっています。事実、ERPユーザーの企業の中にも、「翌日にならないと指標が確認できない」や「決算時にしか確認できない指標がある」といった課題を抱えている企業が少なくありません。しかし、データのリアルタイム連携を実現するにはシステム開発が必要です。
また、使い勝手が良いダッシュボードを作成するのにも手間がかかるため、多くの企業は非効率的なデータ収集を継続せざるを得ない状況にあります。
そこで、SAPパートナーである株式会社日立システムズは、経営分析の効率化を実現するため、RISE with SAP S/4HANA Cloudを始めとする様々なデータソースとSAP Analytics Cloudをリアルタイムで接続し、多彩なグラフィカル表現でダッシュボードを作成するクラウドサービスを、SAP認定パートナーパッケージソリューション(QPPS)として開発しました。それが、テンプレートソリューション「Business Analytics Cloud Template」です。
リアルタイムかつ精度の高い経営分析を可能にするBusiness Analytics Cloud Template
日立グループの情報通信分野を担う日立システムズは、グループ内におけるSAPシステム導入を皮切りにSAPビジネスをスタート。これまで日立グループ全体として、日本国内で最大規模である600以上のSAP ERP提案・導入プロジェクトを手掛けてきました。約10年前からは中堅・中小企業向けのSAPソリューション導入を開始しています。導入業界は、独自に持ち合わせているテンプレートを活用し、組立製造業、プロセス製造業、商社・卸業はもちろん、医薬業界や各種サービス業、独立行政法人など多種多様な業種業態への導入実績を持ちます。こうした豊富な導入実績のなかで、日立システムズはSAPソリューションに関する強大なノウハウと知見を醸成しました。現在では、500名規模の技術者体制を実現し、SAPの各種アワードでも数々の受賞実績を誇っています。さらに、「SAPユーザー」としても長年の経験を積んでいるのが、日立システムズの強みです。これまで、18社のグループ企業にSAPシステムを導入し、現在も複数の企業の運用を担当。そのなかで培ったSAPユーザーとしてのノウハウと、SAPベンダーとしての実績の融合が、同社の効率的かつ高品質なSAPシステム導入を実現しています。

そして、テンプレートソリューションBusiness Analytics Cloud Templateも、そうした長年の実績のなかで生み出されたソリューションです。
特長1:リアルタイムの経営分析が可能に
Business Analytics Cloud Templateは、BIツールであるSAP Analytics Cloudを接続し、リアルタイムでの業績管理を可能にするソリューションです。バッチ処理やExcelなどを介したデータ連携が不要になるため、迅速な経営分析が可能になり、意思決定のスムーズ化が実現します。特長2:多彩なダッシュボードテンプレート
Business Analytics Cloud Templateでは、効率的な業績管理を可能にするダッシュボードテンプレートを提供しています。ダッシュボードテンプレートは、グラフと表を組み合わせた多彩なグラフィカル表現とレイアウトで設計されています。そのため、視覚的にも数値を把握できるほか、複数の指標を比較した分析も効率的に行うことができます。また、自社独自の指標なども盛り込むカスタマイズも可能で、お客様のご要望に応じて柔軟に設計することができます。
さらに、多くの業態での導入実績は、経理、経営企画、事業責任者、工場長等の様々なSAPユーザー向けへの提案へと活かされており、経営者向けのダッシュボードと管理者向けのダッシュボードの両方を提供しているのも特長です。例えば、管理者向けの場合、自部門の営業担当者別の売上進捗状況を日次で確認できるダッシュボードなどが提供されています。これにより、管理者は営業担当者に適切かつタイムリーな指示を出すことができます。経営者向けでは、年度業績達成状況を得意先別、月別、品種別に確認できるダッシュボードなどが提供されています。
このダッシュボードを活用することにより、KPIの達成状況などを含め精緻な経営分析が実現し、予測から意思決定までのより精度の高い戦略策定が可能になります。
特長3:速やかな導入・運用開始が可能
Business Analytics Cloud Templateは最短2〜4ヶ月という短期間で導入でき、速やかな運用開始が可能です。日立システムズの豊富なノウハウによって確立された導入手法により、要件定義から環境構築、開発、テスト、運用開始までがワンストップでサポートされるため、低コストでの導入を実現できます。
さらに、SAP Analytics Cloudに備わっている機械学習エンジンを利用したデータ探索機能「スマートインサイト」という機能を使い、分析・可視化・予測機能を活用すれば、グラフだけでは気付けない他の分析軸の相関関係を可視化することが可能です。これにより、Business Analytics Cloud Templateの導入効果をさらに引き上げることもできます。従来の非効率的なデータ収集や業績管理を脱却し、変化の激しい時代にふさわしい経営分析を実現するうえで、Business Analytics Cloud Templateは大きな役割を果たしてくれます。

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製造業A社の導入事例:SAP S/4HANAとBusiness Analytics Cloud Templateを同時導入し、意思決定のスピードアップを実現
SAP S/4HANAの導入を検討していた年商約200億円の中堅製造業A社は、ERP導入にあわせて業績管理の効率化にも着手しました。同社では従来、Excelにより各種データの収集・加工・整形までを人手により行なっており、それによる意思決定の遅れが課題となっていました。そこでA社は、SAPが提供するSAP Analytics Cloudの同時導入を決定します。しかし、SAP Analytics Cloudのダッシュボードを一から開発するのには多くの手間や時間が必要です。そのため、同社は短期間でダッシュボードの運用が可能になる、Business Analytics Cloud Templateを活用した導入を進めることにしました。
導入においては、テンプレートをベースに日立システムズのSAP Analytics Cloudコンサルタントとテンプレート開発メンバーが経理部⾨や経営層にヒアリングしながら、テンプレートを開発。デフォルトのテンプレートに加え、経営層だけでなく現場でも活用できるような改修や新規開発を行いながら、導入を進めました。
こうした取り組みにより、導入プロジェクトは予定通りに完了。経営層から現場まで幅広く活用できる多彩なダッシュボードが完成しました。
この導入により、A社は各種経営指標のリアルタイムでの可視化を実現しています。また、以前は決算時にしか確認できなかった指標が見える化したことにより、毎月の売上予測などが立てやすくなり、現場にタイムリーかつ適切な指示やフォローを出すことができるようになりました。
さらに、最近では新たなワークスタイルも定着しており、経営層・管理者・現場層が同じ時間・同じ場所で働くとは限らない状況になっています。そのため、コミュニケーションや情報共有の方法も見直され始めており、報告やデータ収集の効率化が求められています。「いつでも・どこでも社内の情報を確認できる体制」の確立が急務なのです。
そうしたなかで、Business Analytics Cloud Templateが果たす役割は大きいはずです。売上の推移や毎月の達成状況、売上予測など、経営の意思決定必要な指標をリアルタイムで可視化し、いつでも・どこでも確認できる体制を実現します。こうした体制の確立は、戦略策定や新たな打ち手のスピードを速め、「攻めの経営」も可能にします。
「非効率的な経営分析のスタイルを脱却し、よりスピーディーな意思決定を実現したい」。そうした意欲のある中小企業には、Business Analytics Cloud Templateの導入をお勧めします。
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