人事定型業務である給与・人材管理を効率化し、高付加価値業務へのシフトを推進。戦略的な「攻めの人事」を目指す
人事定型業務である給与・人材管理を効率化し、企業の業績拡大や生産性向上に向けた取り組みが求められている昨今。人事業務の整理・標準化や、紙やExcelでの作業削減による業務負荷の軽減、業務品質と効率の向上を実現し、従業員の利便性も向上させるのがSAPの統合人事ソリューションである「SAP® SuccessFactors®」と、それを有効活用できるSAP認定テンプレート「Ulysses(ユリシーズ)」シリーズです。20年におよぶ人事コンサルティング経験を持つ株式会社オデッセイ(以下、オデッセイ)では、人材管理・給与管理を最適化するソリューション「Ulysses/ECPAY-Standard」も提供しており、各社各様の日本企業にあわせて設計されたテンプレートの活用で、短期間・低コストでの導入を実現します。

目次
企業の生産性向上には定型業務の効率化と高付加価値業務へのシフトがカギ
日本の企業において、現在、労働人口の減少や高齢化が進む中、既存定型業務の効率化と高付加価値業務へのシフトが求められています。例えば人事業務には、人材データの収集や、配属、目標管理、キャリア計画、査定、報酬、給与計算、支払いなど、さまざまな業務があります。これらの定型業務を、より企業の業績拡大や価値向上につながるようにしなければと考える企業が増えているのです。実際に、『要員・人件費の生産性に関するベンチマーク調査(出典:デロイト トーマツ グループ、2020年リリース)』 でも述べられているように、「人事機能の従業員割合は2012年の約1.23倍、戦略的機能を担う業務割合は全人事業務時間の5.3%」と、先進的なグローバル企業の目標水準とされている20%と比べて大差があるのが現状です。
日本における人事業務は、実務やオペレーションなどのサポート範囲が広い場合が多く、実務的な仕事の効率化を進めるより、業務従事者の人数の割合を戦略的に拡大し、人事業務を高度化することが生産性向上につながるとされています。
日本企業が給与計算・支払い業務で抱えている課題
定型業務の一例として、給与計算・支払い業務における悩みについて取り上げます。多くの日本企業では、以下のような悩みを抱えているとされています。
- 業務が1つのシステムだけで完結せず、紙やExcelでの煩雑な処理に追われる
- システム更改や法改正のたびに膨大なコストと時間がかかってしまう
- 自社でのシステム導入には人材が足りずコストや時間がかかる
- 業務が複数のシステムに分断されており、データの重複管理が大変
- 人事給与システムの導入だけでは経営層からの決済が得られない
また、システムを導入するための負担や、システムの更改、法改正への対応には膨大なコストと時間がかかるため、本来人事部門が行うべき「企業の生産性向上に向けた人事戦略」に手が回らなくなる事態にもなりかねません。さらに、企業によっては業務ごとに複数のシステムを利用していることも多く、重複管理に対する負担もあります。
このため、人事業務を整理・標準化し、定型業務の負担を軽減できるソリューションの導入が求められているのです。
しかし、企業にとっての間接業務はビジネスへの貢献度としては低いと捉えられがちで、システムの導入なども後回しにされてしまうことが少なくありません。これは、多くの企業の経営層が「攻めの人事」として、ビジネスへの貢献を強く要請しているからです。
そのため、業務効率化や自動化、ペーパーレス化等による生産性向上を目的とした人事給与システムの導入だけでは、経営からの承認が得られないケースがあります。
これらの課題を解決することができるのが、SAP SuccessFactorsです。グローバルに活用されているクラウド型の人材戦略ソリューションで、一般的な人事のコア業務だけでなく、タレントマネジメントを含めた社員基本情報、社員データの一括・個別登録、身上変更ワークフロー、組織管理、レポート出力機能などあらゆる機能を利用できます。
そして、SAP SuccessFactorsの速やかな導入と運用をサポートするパッケージを提供しているのが、人事領域で豊富な経験を有しているオデッセイです。
人事領域のコンサルティング経験から、SAPソリューションの導入を支援
SAPソリューションの導入に特化したコンサルティング会社として1997年に創業したオデッセイは、人事領域で豊富な経験を有しています。そのミッションは「人も会社も『活き活き』とさせる人事ソリューションを提供して社会に貢献すること」。SAPパートナーとして20年以上にわたって事業を展開してきた同社では、人事業務・SAPソリューション・HRTechの3つの知見と高いコンサルティング能力を活かし、働き方改革の実現を支える人事部門のためのソリューションを提供しています。なかでも、SAP SuccessFactorsの導入と運用をサポートするスタートアップテンプレートの「Ulysses(ユリシーズ)」シリーズは、70を超える企業グループへのSAP® HCM(人事・給与)導入プロジェクトのなかで培ったナレッジと、数々の顧客ニーズを結集したテンプレートをベースにしたSAP SuccessFactors導入ソリューションです。
定型業務の省力化に加え、タレントマネジメントによる人材育成・活用など、SAP SuccessFactorsの機能を存分に活用しながら人事領域の幅広いニーズに応えています。
そして、SAP SuccessFactorsの中でも人事部門のコア業務となる「人材管理(Employee Central)」と「給与管理(Employee Central Payroll)」に特化して導入をサポートするのが、SAP認定パートナーパッケージソリューション(QPPS)の「Ulysses/ECPAY-Standard」です。
Ulysses/ECPAY-Standardとは
人材管理において豊富な機能を有するSAP SuccessFactorsの中でも、コア人事業務領域の「人材管理」「給与管理」にスコープを当てた機能を、短期間・低コストで提供します。日本企業では、就業規則・残業における規定・給与計算など、各社固有のルールが策定されており、給与管理のシステム導入が長期化する要因となっています。
これら日本企業特有の複雑な規則や規定、プロセスを網羅したUlysses/ECPAY-Standardの導入テンプレートを活用することで、短期間・低コストでの導入が実現します。オデッセイが持つ日本企業への豊富な導入実績で培ったノウハウを反映しているため、グローバル製品でありながらも日本企業の文化に即したベストプラクティスな設計となっているからです。
例えば、テンプレートには給与計算式や各種マスタ項目がプリセットされており、適用後すぐに給与計算を実行できるなどの利点があります。
プロジェクトの推進は、導入テンプレートを熟知した経験豊富なコンサルタント主導(ベンダー主体型)でスタートし、コーチング型導入に比べお客様の負担を軽減しながら進めることができます。日本企業に即した導入テンプレートにより、7~8カ月での短期導入が可能です。就業規則や残業規定、給与計算についても、お客様の業務に合わせてテンプレートをカスタマイズすることができるため、高価なアドオン開発も不要となり、初期コストを抑えながらモダンな人事システムへの刷新ができます。
Ulysses/ECPAY-Standard はSAP SuccessFactorsと同一基盤のため、将来的にタレントマネジメント機能にまで利用範囲を広げて、必要な機能から拡張・活用していくことが可能です。オデッセイが独自に提供する人材のポテンシャル分析や職務定義に活用できるコンピテンシーモデルなどの拡張型オプション機能なども用意しています。(※機能拡張やオプションは有償対応)

1,000名~2,000名規模での導入の場合、初期費用は4,000万円に加え、Ulysses初年度使用料200万円、SAP SuccessFactorsライセンス費用として従業員一人あたり月額1,000円。運用保守は、月30時間のヘルプデスク対応が12カ月で432万円、Ulyssesテンプレートの次年度以降使用料が1年間30万円となっています。

株式会社近鉄百貨店における導入事例:計画通りの8カ月で導入し、業務の高度化と効率化を実現
株式会社近鉄百貨店では、中期経営計画に掲げた「共創型マルチディベロッパーへの変革」というコンセプト実現のため、百貨店事業の収益力の強化やフランチャイズ事業、地域商社事業など、複数の事業モデルの構築に取り組んでいます。そのなかで、従業員のモチベーションを引き出すべく、業務の効率化や働き方改革を推進するため、Ulysses/ECPAY-Standardを活用したSAP SuccessFactorsの導入を行いました。オデッセイに依頼した背景には、豊富な導入経験と知見による業務の最適化実現と、迅速な法改正対応、そして適応コストの抑制がありました。
オデッセイは、数々の日本企業へのSAPソリューション導入で培ったナレッジを反映したUlyssesテンプレートを活用。それを熟知したコンサルタントによって、リモート環境においてもプロジェクトをスムーズに実行し、計画どおり8カ月での短期導入を実現しました。
近鉄百貨店は「12年ぶりのシステム更新となりましたが、人事給与業務に精通したオデッセイとともにワンチームとなってプロジェクトを円滑に進めることができました。その結果、業務の高度化と効率化にもつながり新たなシステムを導入でき、本当に感謝しています」とオデッセイを評価しています。
SAP SuccessFactorsの採用によって、人事、給与計算業務の運用コストの削減を実現した近鉄百貨店では、タレントマネジメントもカバーする人事プラットフォームを構築することで、人事領域のさらなる変革を目指しています。
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その他のパッケージのご紹介
人事専門のコンサルティング企業であるオデッセイでは、Ulysses/ECPAY-Standardの他にも、人事部門をサポートするさまざまなソリューションをシリーズ展開しています。こちらもあわせてご検討ください。■ Ulysses/PM-QS
Ulysses/PM-QSは、目標管理と人材プロファイルの仕組みを、SAP SuccessFactors上で、初期費用240万円、期間4週間で導入できるソリューションです。Ulysses/PM-QSの日本企業向けテンプレートを活用することで、SAP SuccessFactors導入とその後の運用を効率化できます。
詳細はこちら
■ Ulysses/SCDP-QS
人材を育成しながら、従業員の意欲向上と定着化を目指す「SAP SuccessFactors Succession & Development」を4週間、初期費用240万円のコストで導入できるソリューションです。人事管理に加え、後継者管理/キャリア開発管理をサポートします。
■ Ulysses/LMS-QS
従業員のための継続的な学習サポートツール「SAP SuccessFactors Learning」を4週間、初期費用240万円のコストで導入できるソリューションです。外部のオンラインコンテンツプロバイダーと提携し、10万以上の学習コンテンツを利用可能。キャリア開発目標と研修受講を連携することで、組織内の学習文化を醸成。自律的な人材育成を目指します。
どのような規模感の企業であっても、人事業務は必須業務の1つです。しかしながら、この業務の効率化が組織力の強化につながると分かっていても、特にIT投資などが困難な中堅・中小企業にとっては頭を悩ませる課題でしょう。
オデッセイは、人事領域に課題を抱える企業に対し、Ulysses/ECPAY-Standardをもってコスト面、導入期間の面でそれらの課題を解決し、迅速な人事業務の高度化・効率化の実現を支援していきます。
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