戦略策定の基礎SWOT分析・3C分析 データの可視化で分析力を磨く

経営戦略を立案するには経験や勘に頼るのではなく、客観的なデータに基づいた適切な分析を行う必要があります。戦略立案における基礎的な分析手法であるSWOT分析と3C分析の概要と必要性を解説します。

現在の流動性の高いビジネス環境においては、変化に対応した適切な経営戦略が求められます。こうした戦略の立案には、経験や勘に頼るよりも、客観的なデータ、および大手経営コンサルティング会社も使っているような、実績のある手法による経営分析が有効です。企業経営において代表的な経営分析手法である「SWOT分析」と「3C分析」を紹介します。

経営戦略立案における経営分析の必要性

適切な経営戦略の立案にあたり重要なのは、安易に経験や勘に頼らず、客観的なデータを基にすることです。客観的なデータに基づいた正しい経営分析を行えば、論理的な分析結果が得られるだけでなく、分析する観点のもれや重複をなくし、効率的に経営を見直すことができます。正しい経営分析によって、自社の現状に対する正しい認識を持つことができます。自社の現状を認識することで適切な経営判断が可能となり、自社を成長させる経営戦略を立案できるのです。さらには、おおまかな将来の見通しも明らかになります。
このように経営分析は重要な存在ですが、分析手法が適切でなければ大きな恩恵を得られません。経営分析の代表的な手法として知られる、SWOT分析と3C分析について見てみましょう。

SWOT分析と3C分析


SWOT分析

SWOT分析とは、現在の経営状況を強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4項目から分析する手法です。分析項目を具体的に説明すると、以下のようになります。

  • 強み(Strength)とは、自社の主力商品、優秀な人材、優れたサービスなど、自社がもつ長所のことです。
  • 弱み(Weakness)とは、自社が抱えている問題点、同業他社に比べて劣っているサービスなど、自社がもつ短所のことです。
  • 機会(Opportunity)とは、自社が属する業界のポジティブな市場動向、業界に対する顧客の好印象など、自社をとりまくポジティブな機会のことです。
  • 脅威(Threat)とは、自社が属する業界のネガティブな市場動向、業界に対する良くない風評など、自社のビジネスを脅かす外的要因のことです。

SWOT分析は、以上の分析項目をまとめたうえで、分析項目どうしをかけ合わせて新たな経営上の知見を発見していきます。たとえば、自社の「強み」を生かして「機会」を勝ち取るにはどのような経営戦略が必要か、あるいは「弱み」を補強して「脅威」から自社を守る方法とは何か、というように分析を進めます。

3C分析

3C分析とは、現在の経営状況を顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)というCからはじまる3項目から分析する手法です。各項目の分析内容は以下のとおりです。

  • 顧客(Customer)では、自社が属する市場における顧客の動向を分析します。
  • 競合(Competitor)では、競合他社が生み出す製品そのものや実績、およびその達成手段や過程を分析します。
  • 自社(Company)では、顧客動向と競合他社の分析結果をふまえて、市場における自社の位置を明らかにしてきます。

SWOT分析と3C分析を実行すれば、自社の現状と市場全体の動向を分析したうえで、市場における自社のポジションを客観的に明らかにすることができるでしょう。

データを基に己を知るにはツールの利用が効果的

SWOT分析や3C分析をするには、定性的な情報だけではなく定量的な数値(データ)も不可欠。しかし、社内外のいたるところに存在する、フォーマットが異なるデータをひとまとめにするのは、非常に手間のかかる作業です。
そんなときには、各種データを簡単にとりまとめ、分析したり可視化したりするツールが便利です。このようなツールを総称してBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールと呼びます。BIとは、簡単にいうと、自社のデータをもとにして、適切な経営判断を実行することであり、これを実現するために様々な数値データをわかりやすく可視化するためのツールをBI ツールとよびます。SWOT分析や3C分析は、正しいBIを実行するためのひとつの準備過程ととらえることもできるでしょう。BIツールを用いることで、各種経営分析の素材となる企業データの効率的な集約・管理が可能となり、実際に経営判断する場面で、必要なデータや分析結果を閲覧できるようになるのです。

BIツールを活用してSWOT分析および3C分析を実行する真の目的は、正確な分析を行い、市場における自社のポジションを確認したうえで、次なる経営方針を決定することにあります。現在の流動性の高い市場においては、自社の現状も市場の動向も絶えず変化しています。そのため、経営状況をリアルタイムに把握できる ツールは意思決定のための強力なサポート・ツールとなるのです。