BIツールとは?Excelとの違いを知って上手に使い分けよう!

多くの企業が利用しているExcelも、分析するデータ数が多くなると業務が複雑になります。社内に蓄積した膨大なデータを活用するときにはBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールが便利です。BIツールとExcelの違いや活用方法を知り、両者をうまく使い分け、業務を効率化しましょう。

最終更新日:2020年1月31日

目次

BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールとは、企業内で蓄積されたさまざまなデータを収集し分析を行い、経営の意思決定をサポートするツールです。
「多様なシステムを導入し、あらゆるデータを集めたものの、活用方法がわからない!」。

そんなお悩みありませんか?
本ブログでは、BIツールとは何か、Excelによる情報分析と異なる部分について解説します。

BIツールとは

多くの企業が利用しているExcelも、分析するデータ数が多くなると業務が複雑になります。社内に蓄積した膨大なデータを活用するときにはBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールが便利です。BIツールとExcelの違いや活用方法を知り、両者をうまく使い分け、業務を効率化しましょう。

BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールとは、、会計、販売、営業、在庫など社内に蓄積されたさまざまなデータを集積し分析を行い、現場や経営の意思決定をサポートするツールです。多くの企業では、販売管理や顧客管理、会計管理などを行うため多様なシステムを導入しています。しかし、それらから集めたデータを有効利用している企業は少ないでしょう社内で分散しているデータを集め、BIツールによって分析することで、経営に活用できるデータを瞬時にアウトプットできます。

BIツールによって出力されたデータは、グラフや表となって可視化されます。

BIツールのダッシュボード
図:BIツールのダッシュボード


これによって誰が見ても分かりやすいデータとなり、会議資料の作成もスムーズになるでしょう。属人的な計算ミスを防げますし、データベースとリアルアイム接続することで、常に新しいデータを正確に把握することが可能になります。特に複数のメンバーが同じデータを参照するチーム単位で動くプロジェクトには最適なツールとなります。
BIツールでは次の3つを行い、データを価値あるものに変え、有効活用することができます。

インプット

利用しているさまざまなシステムからデータを取り込み、ツール内にインプットします。データソースの形式を問わずにインプットでき、異なる部門から上がってきたデータも簡単に統合します。

分析

集められたデータを分析する際には、売り上げ、原価、利益、在庫など、どの指標を利用するのかBIツールに指示します。
BIツールなら、部門単位から全社規模まで、あらゆる組織レベルでの利用が可能です。企業全体を統合的に分析し、組織内に蔓延する専門ソリューションやデータの縦割り管理がもたらす課題を克服しましょう。経営幹部と従業員、双方が情報を活用して意思決定の質とスピードを向上できるよう、分析対象を指定します。後述するように、機械学習による予測分析・計画も可能です。

アウトプット

分析したあとは、グラフや表、レポートにアウトプットできます。分析結果はBIツールのダッシュボード機能により共有可能です。モバイル端末用アプリのあるBIツールなら、いつでもどこでも分析結果にアクセスできます。また、PDF、CSV、Wordといったファイル形式へのエクスポートも可能です。

Excelとの違いは?

ExcelでもBIツールと同じようにデータを集計してグラフを作成することができます。ただしExcelとBIツールには決定的な違いがあります。それは「形式の違うデータソースを手軽に取り込めるかどうか」という点です。

Excelはスポット的なデータ分析には向いています。しかし異なる部署間のデータを統合したり、形式の異なるファイルからデータを抽出したりといったことには向きません。すべてをExcelで行おうとすると、工数が多くなるため膨大な時間を要し、業務が煩雑になってしまうでしょう。

しかしBIツールであれば、さまざまなデータソースに対応しているため、社内に分散して管理されているデータを統合し分析することができます。

グラフや表の作成も自動で行われ、情報をリアルタイムで利用できるのも特長です。また、Excelは関数の知識がなければ使いこなせませんが、BIツールなら特別な技術がなくとも利用できます。

BIツールとExcelを使い分けるコツ

BIツールとExcelを比べると、BIツールだけあればExcelはいらないのではないかと考えてしまいますが、Excelの方が向いている業務もあります。BIツールとExcelを上手に使い分け、業務の無駄を省いていきましょう。

Excelの方が向いている業務

単一データをもとにした表やグラフの作成は、BIツールを利用するよりもExcelを使った方が便利です。チームではなく個人でプロジェクトを進めていくときにも、BIツールを利用するより、Excelの方が気軽に利用できるでしょう。

そのほか、更新の必要がないデータを作成するときや、繰り返し利用しないデータを作成するときもExcelの方が扱いやすいでしょう。

BIツールが必要な業務

ExcelではなくBIツールが求められるのは、社内外で情報共有が必要になったときや、社内にあるデータを効率的に分析したいときです。活用したいデータ数が多くExcelでは業務負担が大きくなるときには、BIツールを利用することで業務の効率化を図ることができます。

経営判断に必要なデータを今すぐ可視化させたい、大事な会議に必要な書類をすぐに作りたいといった場合にはBIツールが便利です。

BIにプラスして予測分析や計画機能が加わると強力な分析ツールとなる

膨大なデータの中に潜んでいる未開拓のチャンスを特定し、リスクをあぶり出すためには、予測分析が効果的ですが、BIツールならそれが可能。計画機能に予測機能(時系列予測)を埋め込むことで、データに基づく新たな洞察を発見できるようになります。さまざまな変数の貢献度の検知や外れ値の自動制御など、手作業ではとても不可能といえる膨大な処理を瞬時に実現し、隠れているビジネスの課題を自動的に検出できます。
さらに予測分析による洞察を社内の誰もが利活用できるようにすれば、適切なタイミングで適切な選択を行い、企業力を高めることができます。複雑なデータも、最新の機械学習機能、パワフルな統計解析機能を活用すると、さまざまな要素を加味してスピーディーで高度な分析を実行できます。
予測分析の5大メリットは以下の通りです。

・市場動向や顧客ニーズを即座に予測できる
・セグメント別、チャネル別にオファーをカスタマイズできる
・市場価格の変動が生産計画に与える影響を予測できる
・サプライチェーン全体で需要と供給の変化を予見できる
・積極的な人事管理によって優秀な人材を獲得・維持できる

BIツールにプラスする予測分析の画面イメージ
図:BIツールにプラスする予測分析の画面イメージ


集積されたデータを効率的に分析するBIツール

取引件数が少なく、処理する情報量が少ないときにはExcelの方が便利だといえるでしょう。しかし、企業成長に伴い社内の情報量が膨大になってしまっているのであれば、すぐにでもBIツールを利用すべきです。BIツールの優れている点は、データソースがExcelに限定されず、各種クラウドサービスや外部情報まで取り込み、データの可視化が行えることにあります。大量の情報を即座に分析してくれるBIツールは、経営の強い味方になるでしょう。

複数のシステムを利用してきた企業では、新しいツールを導入しても操作方法が複雑で、有効活用できるまでにはある程度の時間が必要、というイメージがあるかもしれません。しかしクラウド型のBIツールSAP Analytics Cloudなら、たった数回クリックするだけで、今欲しい情報を即座に取り出し、迅速な経営判断が行えるようになります。専門的な知識がなくても簡単に利用できるBIツールを利用し、経営を加速させていきましょう。

SAP Analytics Cloudはあらゆるデータから経営に必要なインサイトを創出するBIツール
図:SAP Analytics Cloudはあらゆるデータから経営に必要なインサイトを創出するBIツール


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