代表的なデータ分析手法を6つご紹介!これで基本的なデータ分析はできる

データ分析には、簡単なものだけでもクロス集計やアソシエーション分析などいくつもの手法があります。Excelでもデータ分析が可能ですが、専用のBIツールを使えば、より簡単に高度なデータ分析を行い、データを生かして有益な情報を得ることができます。

目次


ビッグデータを使ってマーケティングに取り組む企業が増えています。データ分析にはさまざまな手法がありますが、ここではBI(ビジネスインテリジェンス)ツールで使われているデータ分析手法で代表的なものを6つご紹介します。

クロス集計

クロス集計は最も基本的なデータ分析方法です。Excelに標準搭載されている機能でも行うことが可能で、初心者にも使いやすい手法です。

クロス集計では、集まったデータを年齢、性別、地域、職業などのさまざまな属性別に集計します。そのため、クロス集計は2、3種類程度の複数の属性についての相関関係を分析したり、属性ごとに大まかなトレンドを把握したりするのに向いています。

また、属性の設定によっては調査目的に合った情報を引き出すことも可能です。クロス集計はアンケートの集計、仕入れの計画、販売予測、世論調査などによく使われます。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析は、ある質問に対する答えを「はい」または「いいえ」の形で集計し、ある事象の発生確率を予測する手法です。ロジスティック回帰分析の結果は確率なので、0から1の間の数値で表わされます。

ロジスティック回帰分析は病気の発生する確率の予測や、ターゲット顧客の商品購入率の予測に使われます。それにより、治療やマーケティング効果がより高くなる場合の特徴を分析し、効果を上げることが可能です。

アソシエーション分析

アソシエーション分析はビックデータを利用して、商品やサービスの相関関係を分析する手法です。一見関連性がなさそうでも、同時に起こる(共起性のある)項目を分析することで、隠れた関連性を発見できます。
分析対象を購入した商品に限定した場合は、マーケットバスケット分析(バスケット分析)とも呼ばれます。
アソシエーション分析(マーケットバスケット分析)は、同時に購入されることが多いものを発見したり、実店舗とECサイトでの行動の違いを発見したりできます。そのため、マーケティングでよく使われる分析法です。

ECサイトの「この商品を買った方はこんな商品も購入しています」という表示にはレコメンドエンジンというシステムが使われています。このレコメンドエンジンのもとになっているのもアソシエーション分析です。

決定木分析

決定木分析とは、ひとつの原因をもとに、そこから「~だったらどうなるか」という仮説を何回も繰り返し、その結果から何通りもの予測を行う手法です。仮説を繰り返すことで経過が樹木状に枝分かれしたモデル図になるので、決定木分析という名前がついています。ほかに「回帰木」「分類木」「ディシジョンツリー」などとも呼ばれます。

決定木分析は分岐点で複雑かつ多様な要因を整理し、要因や属性を分析することができ、分岐ごとの確率も計算可能です。そのため、マーケティングのほかにリスクマネジメントなどにも使われます。

クラスター分析

クラスター分析は、いろいろな性質のものが混じり合って存在しているなかで、対象を類似性によりグループに分類し、その属性を分析する手法です。作成したグループを「クラスター」といいます。 クラスター分析のポイントは、対象をどういう要因で分類するかです。クラスター分析では表面に表れた事象や属性でクラスターに分け、その要因を分析します。


クラスター分析は、ユーザーのセグメント分析やブランディングなどに使われています。

主成分分析

主成分分析は、多くの要因(変数)がある場合、似た要因を少数の要因(主成分)に集約させることで、データを分析しやすくする手法です。要因が多すぎるとデータ分析が複雑化し、分析しにくくなります。そのため、データ分析の前に分析しやすいデータに整えるのが主成分分析です。
主成分分析はクラスター分析と似ていますが、主成分分析はデータの事象ではなく、データの属性で類似性のあるものを集約します。
主成分分析では大まかにデータの特徴をつかむことが可能です。しかし要因を集約することで「情報の一部(細部)を捨てなければならない」というデメリットが発生します。

主成分分析は、ユーザーのセグメント分析や購買動機の分析、ブランディングなどに使われています。

データ分析手法を使いこなすには

Excelでも、クロス集計という基本的なデータ分析を行うことは可能です。しかし、Excelでそれ以上のデータ分析を行うためには以下の2つの条件を満たす必要があり、容易ではありません。ひとつはユーザーがデータ分析の手法を理解していること、もうひとつは、それに合った関数を利用してグラフなどを作成しデータをさまざまな手法で操作できることです。

手軽に高度なデータ分析を行うには、BIツールの導入をおすすめします。たとえばSAP Analytics Cloudは、中堅・中小企業でも使いやすいクラウド型のBIツールです。BIツールがあれば、データを入力してマウスで数回クリックするだけで、さまざまなデータ分析を実行できます。
SAP Analytics Cloudなら、データを入力すれば、あとは数回クリックするだけで高度なデータ分析を行い、見やすいレポートの形にすることも可能です。

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